VINTAGE SELECTION|COBRA⁄コブラシート日本正規販売サイト
過去には激動の歴史の舞台にもなり、数々の映画やドラマ、漫画などにも登場する五稜郭を彩る桜、聖地を訪ねながら、とことんお楽しみください。
四季折々に変化する景色が魅力の「特別史跡五稜郭」で、例年12月~2月、冬の風物詩「五稜星の夢(ほしのゆめ)」が開催されます。
ベイエリア周辺の歴史ある建物の多くは夜になるとライトアップされ、港に揺れる灯りと相まって、とてもロマンチックです。
コブラ部分とガンダム部分に分離することが出来る異色のガンダム。モビルファイターのキャリアーであるコブラ ..
約250軒の店舗からなる函館朝市は、海産物をはじめ、野菜、果物、お菓子、珍味など、北海道・函館のありとあらゆる味覚が集まる巨大な市場。
函館といえば、誰もがすぐに連想するのが、函館山山頂から市街地を見渡す、いわば「表夜景」。細くくびれた半島に、まばゆく輝く市街地と、その向こうにうっすらと見える山々が美しいことで有名です。一方、その向かいの山々から、逆に函館山方向を眺めるのが「裏夜景」。観光の定番は表夜景ですが、裏夜景が見学コースにあるツアーもあるようです。代表的なスポットである城岱(しろたい)牧場やきじひき高原に展望台が設置される(冬期は閉鎖)など、注目度はますます上昇。函館の夜景のひと味違った魅力をレポートします。(きじひき高原の展望台からの夜景) ◆裏夜景が注目される理由、表夜景との違いは? 函館山山頂からの「表夜景」細くくびれた市街地の光と、両側に見える光のない海。「表夜景」の最大の特徴は、この明暗のコントラストでしょう。その美しさは、「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で「わざわざ旅行する価値がある」を意味する三つ星として紹介されていて、国際的にも高い評価を得ています。標高334mの函館山山頂へは、ロープウェイならわずか3分。左を函館湾、右を津軽海峡に挟まれた美しい地形は、とても近くに、輝きながら横たわっているように見えます。 城岱牧場の展望台からの「裏夜景」対して「裏夜景」は、函館山が見えるのが一番の違いでしょうか。表夜景は函館山から見ているので、その違いは当然ですね。そして、角度や距離の違い。函館山から見おろす角度は約10度だそうですが、実際に見てみると、すぐ上から見おろしている感覚。それに対して、裏夜景はやや遠くから同じ目線で横から眺めている感覚。表夜景には自然が生んだ地形の妙を、裏夜景にはそこに住まう人々の営みや温かさを、感じるような気がします。これは、あくまで一例。人それぞれの感じ方があるでしょう。みなさんも、実際に表夜景と裏夜景を味わってみてはいかがでしょうか。 ◆函館近郊のNo.1裏夜景スポット、七飯町の城岱牧場展望台 裏夜景の代表的なスポットである、お隣七飯町の城岱牧場へは、函館市街地から車で約30分。春から秋のあいだは、放牧された牛たちがのんびりと寝そべったり、草を食べたりしています。 丘の上、駐車場、展望台などから広々とした景色が楽しめます。 訪ねた10月上旬には、日没時刻は17時ごろ。 17時20分ごろ、だんだんと街灯りがともっていきます。 夜景らしくなってきたのは、日没から30分後の17時30分ごろ、その後はどんどんと暗くなります。真っ暗になると、函館山の形が見えなくなってしまうので、完全に暗くなる前の一刻が、最も美しく見えます。 17時45分ごろ、函館山が闇に溶け込んでいき、山頂展望台の灯りがぽつんと見えます。実際に眺めていると、山中を光が小刻みに揺れ動いているように見えます。おそらく車のヘッドライトの光芒でしょうか。七飯町でのこの夜景の愛称は「七つ星夜景」です。 城岱牧場(管理棟展望台)函館市街地から車で約30分。城岱スカイラインは冬期閉鎖。展望台の開館は10~16時(4月下旬~11月上旬)。⇒城岱牧場・城岱スカイライン(七飯町) ◆新幹線の新函館北斗駅から車で20分、きじひき高原 北海道新幹線の終点、新函館北斗駅のある北斗市にも、裏夜景観賞スポットがあります。標高560メートルの「きじひき高原パノラマ展望台」からは、函館山に続く大野平野や函館湾が一望できます。城岱牧場と同じように、日没前後の風景は見事です(最初の写真参照)。 季節や天候によっては、津軽海峡にイカ釣りの漁火(いさりび)が並んだり、空に天の川が広がることもあります。天の川は函館の街灯りや漁火の明るさによっては肉眼でわかりにくいのですが、カメラでなら条件次第で撮影可能です。 きじひき高原 パノラマ展望台函館市街地から車で約40分。4月下旬~10月末の8時半~20時に開館しています。キャンプ場も利用可能。冬期は通行できません。⇒きじひき高原ライブカメラ ◆市内で見るなら、赤川や東山の高台から。ゆっくりできるカフェも 函館市内の裏夜景スポットは、函館山から市街地をはさんで反対側の高台にいくつかあります。市街地から車で約15分の赤川地区もそのひとつ。「五稜郭公園前」の交差点から赤川通りを北上し、公立はこだて未来大学に入る道からさらに先、函館バスの旋回所より手前を赤川桔梗線(農道)へと左折して、道なりに2キロほど進んで左にカーブすると、眼前に函館山を見渡す位置に出ます。 日没直後の明るさが残っている時間帯では、市街地の建物に夕陽が当たって、輝いているよう。 暗くなる頃には、電信柱が並ぶ道路に、夜景鑑賞に訪れた車がずらりと並びます。ここからは、城岱牧場とは違った角度で、より近くに市街地のまばゆい光を見ることができます。 ・Café en函館市街地から車で約15分。夜の食事は前日までに要予約。 函館市内では、ほとんどの裏夜景スポットは屋外なのですが、屋内でゆっくりと食事やお茶を味わいながら、夜景を楽しめるのが「Café en」。函館湾の向こうに、道南・木古内や知内方面の山々の陰影が見えます。 ・cafe T's+ 函館市街地から車で約15分。夏は漁火がよく見えます。 ゴルフ場やパークゴルフ場の多い東山地区も裏夜景の楽しめるエリア。五稜郭公園付近にある函館市中央図書館前の東山墓園通りを北東に進み、東山墓園、新東山墓園方面に上っていきます。高台にある「cafe T's+」は、見晴らし抜群のカフェ。大きな窓から、天気のいい日には函館山や津軽海峡が遠望でき、手前に函館市街の街灯りが広がります。 ◆一番身近な「裏夜景」は、五稜郭タワーから眺める街灯り 函館山展望台から、市街地をはさんで夜景の正面に五稜郭タワーが見えます。ということは、五稜郭タワーからも街並みと函館山を眺めることができるということ。展望台の高さは90メートルで、上で紹介した裏夜景スポットより低めですが、街の灯りが目の前に広がる様子は見事です。函館山の右には函館湾、左には津軽海峡も眺められます。営業時間の関係で、夜景の時間に展望台に上れるのは秋~春の間なので、日没時刻をチェックしてみましょう。 五稜郭タワー営業時間 8~19時(4月21日~10月20日)、9~18時(10月21日~4月20日。五稜星の夢イルミネーション期間中は19:00まで)展望料金 大人900円、中高生680円、小学生450円 ◆海越しに見る街灯りが魅力、湾の対岸の「横夜景」 函館山からの夜景が「表夜景」。函館山を正面に見るのが「裏夜景」。そしてもうひとつ、湾を挟んで横から見る夜景は、秘かに「横夜景」と呼ばれて、知る人ぞ知る絶景と言われています。大きく見れば、津軽海峡を挟んだ青森の大間町からは、函館山と横一線の光の帯が輝く「横夜景(よこやげー)」が楽しめるそうです。 ・北斗市上磯駅前付近 この写真は、函館市街地から函館湾を挟んだ対岸、北斗市上磯駅前付近の海辺から見た景色。函館山から左手に橋のように続く街灯りがきれいです。右の明るい光は、セメント工場の海上桟橋。夜景に彩りを加えています。函館市街地から国道228号線を車で約20分。右手に郵便局、左手に駐車スペースがあります。 ・道南いさりび鉄道の車窓 また、函館と木古内(北海道新幹線停車駅)を結ぶローカル線「道南いさりび鉄道」の車窓からは、函館山とそれに続く街灯りが見えるスポットもあります。季節によっては、いか釣り漁の漁火(いさりび)が見られることも。夕方に景色を楽しみながら乗車するのもおすすめです。写真は上磯~茂辺地間。 ・函館市熱帯植物園付近の海岸 函館市内で手軽に見るなら、湯の川の函館市熱帯植物園付近の海辺から。函館山の裾を彩る街灯りが美しく見えます。 ・啄木小公園 大森浜の啄木小公園からも、函館山と、海に映る街灯りを見渡すことができます。ロープウェイの軌跡までくっきり。 表から裏から横から。見る場所と時刻によって、様々に表情を変える函館の夜景をぜひお楽しみください。 2012/7/27公開 撮影協力/Yukihiko Sato(きじひき高原、赤川、横夜景) ●今回紹介した夜景観賞スポット(下の施設名をクリックすると、「はこぶら」の紹介記事へ) 函館山展望台 城岱牧場 きじひき高原 赤川の高台 Cafe en cafe T's+ 五稜郭タワー 上磯駅付近 函館市熱帯植物園付近 大森浜(啄木小公園)
函館市、渡島半島の南東端にそびえる活火山・恵山(標高618メートル)。初夏はツツジ、秋は紅葉で山が彩られ、多くの人が訪れます。山腹の火口原駐車場(標高約300メートル)から山頂までの登山道は、大人の足で約1時間で到達できて、気軽にチャレンジ可能。それでいて、目の前に立ち上がる噴気や荒々しい溶岩は、異次元の世界を体験させてくれます。夏の終わりの澄み切った空気のなか、駐車場から山頂を目指して歩いた、登山体験記をお届けします。 ◆函館中心部から登山口の駐車場まで、車で約1時間半 函館中心部から国道278号線で恵山を目指し、車で1時間少し走ると、「道の駅 なとわえさん」に到着。休憩がてら車を停めて海のほうに出てみると、行く手に恵山の荒涼とした山肌がくっきりと姿を現します。登山口まで、もうひと走り。国道から道道635号(元村恵山線)に入って海沿いを走り続け、函館バスの「恵山登山口バス停」の先で左折して、つつじ公園を右に見ながらさらに山道を上り、火口原駐車場を目指します。15分くらいで到着です。 ◆駐車場から山頂コース入り口への道も、息をのむ光景 火口原駐車場で車を降りると、視線の先には白い噴気の立ち上る露出した山肌が。まさに「山が生きている」ことを感じさせる姿に息をのみます。駐車場から山頂までは3キロ弱、所要時間は約1時間。いざ、山頂目指して出発です! 駐車場から、まずは山頂を目指す「権現堂(山頂)コース」の入り口まで歩きます。この道はなだらかで舗装されていて、このあたりだけを散策して駐車場に戻る観光客の姿も多く見られます。 歩道の左手は「賽(さい)の河原」。積み上げられた小石やお地蔵様の姿が点在し、信仰の対象となっているスポット独特の空気がありますが、澄んだ青空の下の賽の河原は、どことなくあっけらかんとした雰囲気も漂います。 ◆噴気立ち上る登山道に、噴火の歴史を物語る岩の表情 登山口から歩きはじめると、コースは急な上り坂もありますが、木で組んだ階段が整備されているので、一歩一歩踏みしめて登りやすくなっています。 登山道沿いにある岩々の穴の開いた表面や、行く手にどっしりと安座している大きな岩の存在には、この山が5万年前という太古の昔から噴火活動を繰り返している山であることに思いを馳せずにはいられません。 標高618メートルという低い山ながら、登山道にはブルーベリーのような実をつけた高山植物、ガンコウランの姿も。津軽海峡に霧が発生しやすい気象条件や、火山灰の性質などが、低い山にも高山植物が育つ環境を作り出しているそうです。 駐車場から見上げた荒々しい岩肌の様子の割には、登っている最中はほとんど噴気の影響が感じられません。登山道がそのように整備されているのでしょう。 しかし1カ所、地表の岩の間から白煙が立ち上るスポットを通過します。風向きによっては硫黄臭の空気を不意に吸い込んでしまって気分が悪くなる場合もあるので、タオルなどで鼻と口元を覆って通過していきましょう。時折すれ違う他の登山者たちと「こんにちは」「おつかれさまです」と言葉を交わすと、ホッとします。 ◆標高が上がるにつれ開けてくる太平洋の眺望 道も半ばになると緑は全くなくなり、石ころの道を踏みしめていく行動がしばらく続きます。そして、標高が上がるにつれて開けてくるのが太平洋の眺望。時が止まるような感動を覚えます。 北のほうの海を眺めながら、「あちらは室蘭あたりかな。苫小牧はもっと東の方かな?」など、海の向こうの大地に思いを巡らせます。実際、室蘭の地球岬からも、晴天の日には恵山岬が望めるそうです。 海に点在する船の姿や、水平線に沿うように浮かぶ雲が作るライン。こんな景色を見ていると、石ころの道を歩き、階段を上り続けてきた足の疲れもどこへやら。海と空を見ながらしばらくボーッとすると、また階段を上るエネルギーが沸いてくるのは絶景のおかげでしょう。 ◆いよいよ山頂。再び緑が増えてきて、高原の雰囲気 山頂が近づいてくると、再び緑が増えてきて、岩ばかりの風景から、少し潤いのある高原が広がります。小さな虫もけっこう飛び交っていて、何だか活気づいた雰囲気。さあ、もうひと踏ん張り! 火口原駐車場から大人の足で約1時間、小学校に上がるくらいの子どもでも、普段からよく歩いていれば1時間半程度で到着できる山頂。実際には、周りの景色に見とれてしばしば足を止めながら歩くので、もう少し時間がかかるかもしれませんね。 澄んだ空気の向こうには、下北半島。地元の人によると、年に数日は岩木山まで見えることがあるそうです。絵の具の優しいタッチで描かれたような空の中に、自分も仲間入りできているのではないかと思えるほど、目の前の青に気持ちが吸い込まれていきます。壮大なパノラマと心地よい風を充分に味わったら、後ろ髪を引かれる思いを感じながら、再び駐車場を目指して下山します。 下りの方が疲れていて、階段の木に足を引っかけやすかったり、石ころを踏んで滑りやすかったりするので、上り以上に注意を払いながら確実に足を運びましょう。駐車場に戻ってくると、現実の世界に引き戻されたような気分になります。恵山の噴火活動は、1874(明治7)年6月の小噴火以降、小康状態になっています。その長い歴史の中で、穏やかで親しみやすい姿を見せてくれている時代に、恵山に出会えたことを感謝したくなります。何事が起きても動ぜずに、そこで存在感を発し続けるであろう恵山の姿。訪れるごとに新鮮な感動を覚えるパワースポットです。 ⇒恵山への登山情報はこちら ◆恵山の魅力・番外編① 春のつつじ、秋の紅葉も圧巻! 恵山のふもとの「恵山つつじ公園」が赤いつつじに包まれる5~6月や、火口原駐車場の木々が深みのある赤、黄、緑に変わる10月の紅葉時期にも、ぜひとも訪れていただきたいと思います。 たくさんのつつじの花は、くぐり抜けて探検できるほど。 火口原駐車場を挟んで恵山と反対側にある海向山は、標高570メートルのお椀のような形の山。駐車場から登山コースがあり、山頂手前から、紅葉に包まれた恵山の全貌を見渡すことができます。 ◆恵山の魅力・番外編② GLAYの野外無観客ライブを収録 函館生まれの日本を代表するバンドGLAYが、2020年夏、恵山の火口原で野外ライブを収録! 撮影場所は、駐車場から少し進んだ右手の砂防ダム付近になります。⇒GLAYの野外無観客ライブを、函館の恵山で収録ニューシングル「G4・2020」発売日と同日に、「同じ空のもと音楽を届ける」というテーマで制作された動画。フル視聴はこちらから。 GLAY野外無観客ライブ in 函館・恵山 (Teaser) ◆恵山の魅力・番外編③ 松本潤主演NHKドラマ「永遠のニㇱパ」のロケを実施 北海道命名150年を記念して2019年に放送されたNHKドラマ「永遠のニㇱパ」。幕末の蝦夷地を調査して北海道の命名者となった松浦武四郎を、嵐の松本潤さんが演じました。ロケは北海道各地で行われ、函館の恵山エリアの雄大な山と海の風景も登場。⇒松本潤主演ドラマ「永遠のニㇱパ」で函館・恵山がロケ地に 現地を訪れる場合の注意点・有害な火山性ガスが噴出しているところがありますので、噴気場所には近づかないようにお願いします・火口原駐車場までは車で登ることができますが、道幅が狭いため、急勾配と急カーブには充分ご注意ください 2014/9/22公開 関連記事 活火山「恵山」 桜の次は恵山のつつじ、爽快!初夏の山歩き 函館まちあるきマップ(20)美しき祈りの山「恵山」
函館の街歩きといえば、やはり西部地区(函館山のふもとのエリア)がはずせません。海と山のさまざまな景観を演出し、多彩な歴史的建造物とともにあり、散策をワクワクするものにするのは、なんといっても「坂」の存在です。観光名所になっている人気の坂から、新たな発見がありそうなマニアックな坂まで、見どころを徹底的にご紹介します。 ◆西部地区の坂は全部で19参考資料/はこだて検定公式テキストブック 函館山のふもとには、函館港を背にして、市電の通りから山頂に向かってほぼ平行に、何本もの坂道が走っています。名前がつけられているのは19の坂。市電の電停でいうと、函館どつく前から十字街を経て青柳町の間に、それらの上り口があります。 それぞれの坂の上り口と中ほどには、案内柱が設置されています。全体の位置関係と坂の説明があるので、坂めぐりの心強い味方です。 案内柱の上部にも注目! 函館市の鳥「ヤマガラ」のオブジェがちょこんと留まっています。 ◆函館の坂の楽しみ方 【見上げる坂、見おろす坂......見る位置で違う風景を楽しむ】坂によって、見上げる風景が魅力的だったり、見おろす風景が美しかったり、個性いろいろ。坂の上には函館山、坂の下方向には港が位置して、上り下りしながらお気に入りの景色をカメラに収めるのもおすすめです。 八幡坂から函館港と青函連絡船記念館摩周丸を見おろす、函館でもっとも人気が高いといわれる景色。 基坂から函館山を見上げると、正面に旧函館区公会堂が見えます。 【坂の途中の個性的な建物に注目】坂の走る函館山のふもとには、明治から大正、昭和初期に建てられた歴史的建造物が点在しています。坂を歩いて、周辺の建物をチェックしてみましょう。 東坂の中ほどにあるレンガ造りの明治建築、中華会館。内部は非公開ですが、外からでも荘厳な純中国様式が感じ取れます。 船見坂の上方にある大正建築、大正湯。映画「パコダテ人」の舞台にもなり、ピンクの板壁のレトロな外観が印象的です。 【体力試し! 急な坂、長い坂に挑戦】坂といえば、きつい、苦しいと思われがちですが、それも旅のいい思い出になります。坂によって勾配や長さはさまざま、ぜひ実際に体感してみてください。 アイヌ語で「チャチャ(おじいさん)」が腰をかがめて上るというほどの急坂、チャチャ登り。 最上部からの絶景は、がんばったごほうびに! 長い長い幸坂の上部には旧ロシア領事館があります。港に入る船がよく見える好立地だったということでしょう。 ◆19の坂の魅力を一挙にご案内それでは、ひとつひとつの坂の魅力をテーマごとにご紹介します。魅力を語るのは、今回の撮影を一手に引き受け、坂を知り尽くしたカメラマン・田村昌弘さんです。 【幅の広さで群を抜く、3大メジャー坂】 二十間坂(にじゅっけんざか)度重なる大火への対策で、幅員が二十間(約36メートル)と非常に広くとられ、石畳が印象的な坂道。大きな広場を思わせる雰囲気も持ち合わせています。突き当たり近くには真宗大谷派 函館別院。沿道にはケヤキの街路樹が並び、夏には心地よい緑陰をつくり、冬にはイルミネーションが灯ります。 八幡坂(はちまんざか)数多くのCMや映画などの舞台となっている八幡坂。坂上の函館西高校前は、函館でもベストなビュースポットで、冬のイルミネーションの美しさも格別です。一方で、坂の下や、港の向こう側から見ると、まっすぐに伸びる広い坂や、旅行者などが楽しげにポーズをとる姿も見通すことができて、意外な魅力が感じられます。 基坂(もといざか)八幡坂と並ぶ人気のビュースポット。坂下から見上げる光景が断然おすすめで、開放感ならここが一番です。最も映えるのは、すっきりと晴れあがる空。旧函館区公会堂や通り過ぎる市電を借景に、素敵な空に出会えます。 ⇒3つの坂をめぐる、おすすめコース「これが王道!元町散策」 【ナナカマド並木の紅葉が美しい人気の坂】 大三坂(だいさんざか)「日本の道100選」にも選ばれた函館を代表する坂。日常生活のなかに異国情緒を漂わせる建築が点在する街並みには、古きよき街の佇まいがぎゅっと凝縮されています。秋には街路樹のナナカマドが紅葉し、その美しさでも人気。 常盤坂(ときわざか)観光スポットからは少し外れて、あまり知られていない坂ですが、閑静な住宅街に和洋折衷スタイルの民家が点在し、落ち着いた雰囲気が魅力。秋には街路樹のナナカマドが色づく様子が見事。人気の大三坂にはない眼下の港の風景で、さわやかな秋が感じられます。 【長さや急勾配が特徴の、坂らしい坂】 幸坂(さいわいざか)19ある函館の坂のなかで一、二を争う延長を誇り、まっすぐに港まで伸びて、見通しのよさもピカイチ。坂の頂上、山上大神宮脇の船見公園からは、函館の港や街が一望できます。また一番下のふ頭からも、頂上まですっきりと見渡せます。 弥生坂(やよいざか)広く見通しのよい坂で、沿道に住む人が多く、暮らしの賑わいがあります。主要な坂の中では最長のもののひとつで、坂上には細く長い急坂が続き、どこまでも上がっていけそうな期待感が高まります。前出の幸坂とは上部でつながっていて、合わせて上り下りすると達成感満点です。 南部坂(なんぶざか)ロープウェイ山麓駅へと導く南部坂。坂の下方はバス路線にもなっていて緩やかですが、山麓駅が近づくにつれて、急激に勾配がきつくなります。本当に歩いて上れるのか?と思うほどで、壁のようにも見える坂の風景がみどころです。 チャチャ登り(チャチャのぼり)人気の大三坂の上部に続いている狭い急坂。息を切らすほどの急勾配ですが、夏は緑濃く、晴れた日には坂道を上る足取りも軽くなります。木々が葉を落とすと、3つの教会が間近に姿をみせ、どこか荘厳な気持ちに。ぜひ季節ごとに訪れてほしい場所です。 東坂(あずまざか)基坂・弥生坂という、賑わいのある坂に挟まれた東坂。かつて歌人・石川啄木も勤務した弥生小学校の脇にあり、坂に面するグラウンドから子どもたちの元気な声が聞こえてきます。下方はそれほどでもありませんが、かなりの急勾配。上りきると港の景色が一望できます。 【朝日や夕焼けの眺めが期待できる坂】 護国神社坂(ごこくじんじゃざか)坂上の函館護國神社の鳥居下から函館の街が一望でき、さらに津軽海峡や函館東部の汐首岬も見渡せます。朝日を望むならここがおすすめです。護國神社の境内は函館山の森と接していて、自然が身近に。木々の中から野鳥のさえずりが聞こえてきます。 姿見坂(すがたみざか)隣の常盤坂とともに、坂を下りるとまっすぐ西ふ頭に突き当たります。ここはかつて北洋漁業の船団で大いに賑わった港。夕暮れ時には、西日を背にして、ほんのりと茜色に染まる港の眺望が映えます。 魚見坂(うおみざか)19本の中で一番北側に位置する坂で、坂下に向かって左手には家々の間から函館湾が望めます。山並に沈む夕陽が見られる絶好のスポット。坂に沿って寺院や墓所が立ち並び、盆や彼岸には多くの人で賑わいをみせます。 【そのほか、暮らしに溶け込んだ坂いろいろ】 船見坂(ふなみざか)函館山のふもとの西部地区で、元町教会群と外国人墓地を行き来する際に通過する、住宅街の坂。レトロな洋風建築の銭湯や、明治建築の蔵を改装した蕎麦屋など、観光地とは少し違った下町の風情が感じられます。 千歳坂(ちとせざか)スーパーマーケットや商店街などがあり、隣の船見坂同様、下町っぽい風情の路地みたいな坂。突き当たりには東本願寺船見支院、実行寺、称名寺など、歴史ある寺が並びます。港を見おろす光景も印象的。 日和坂(ひよりざか)坂下には市電の「末広町」電停があり、朝夕は通学の函館西高等学校の生徒が上り下りします。隣は観光客で賑わう八幡坂ですが、こちらは高校生たちの普段使いの坂です。日中は函館山を背景にして、坂道の照り返しがじつに映えます。 谷地坂(やちざか)函館山に向かう部分は短い坂ですが、左に折れ曲がって、函館公園前を経て谷地頭へと向かうなだらかな坂に続きます。この辺りは早朝から夕方まで日当たりがよく、猫が日向ぼっこをする姿もよく見かけるような、のどかな雰囲気です。 あさり坂(あさりざか)坂の起点の交差点には、この坂から名前をとったといわれるすき焼きの名店「阿さ利本店」があります。住宅街の閑静な佇まいのなかに、亀井勝一郎文学碑など歴史や文化の香りがあるので、目を凝らしながらの散策がおすすめです。 青柳坂(あおやぎざか)隣のあさり坂と同様に、民家が建ち並ぶ閑静な坂道。19の坂の中で南の端となるこの2つは、港側の坂や観光で賑わう地区とは少し違った風情。坂の途中にはお寺や学校、上りきって左手には函館公園があり、歴史や文化が生きています。 2021/1/9公開
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函館でもっとも美しいといわれる明治の洋風建築、旧函館区公会堂。その外観も内装も、見る人のトキメキを誘い、思わず写真を撮りたくなる魅力にあふれています。そんな公会堂を、函館在住カメラマンがじっくり歩いて、フォトジェニック(写真映えする)な世界へご案内。インスタ映えポイントがいっぱい、あなたもこの場所に立って自分だけの「映え写真」を撮ってみませんか。 ⇒公式サイト ◆外観 定番ではありますが、鮮やかな青灰色と黄色のコントラストが素敵。濃いブルーの門扉をアクセントに。 外観と朝日のコントラストをとらえて。時間や天候などによって雰囲気が変化します。 ◆1階ホール・シアター 休憩所の大食堂より。3つの部屋の扉から扉へと続いた先に見えるシアタールームのスクリーンを狙って。 大人気のフォトスポット、ホールの外側の廊下(縁側)。ゆがみガラスの窓から注ぎ込む日差しが床に映る様子を。 ホールから縁側を見たところ。真紅のカーテンとガラス扉のシンメトリーなフレームに、窓越しの緑が映えます。 シアターになっている予備室の、明治時代からあるアンティークな椅子。窓から優しく注ぎ込む光とともに。 ◆1階洋風浴室 見逃してしまいそうな、1階奥の洋風浴室。ブルーの壁とレトロなバスタブのコントラストは、ぜひローアングルから。 目の覚めるようなブルーの壁と天井、細部にわたる造りの美しさに注目。 ◆2階貴賓室 建築当初からの壁紙や天井、カーテン、家具を生かして補修され、アンティークな空間に。 家具ひとつひとつの精巧な造りや優雅な柄の上質なクロスは、撮りごたえあり。 天井飾りの漆喰のレリーフも、建築当初のもの。クラシックな壁紙とシャンデリアの組み合わせがエレガントです。 ◆2階大広間 約429平方メートルの大広間はクラシカルなカーテンと窓に縁取られ、外の緑がレトロな柄の床に写り込む様子が印象的。 バルコニー側の開口部は、開け放した扉の向こうに見える函館湾が絵画のよう。 前方のステージは、木製の床に注ぎ込む光の反射が素敵。 ピアノの後ろの窓から、カトリック元町教会がのぞいていました。窓から見える景色も合わせると、より印象的な写真に。 ◆バルコニー バルコニーから大広間を振り返って。シックな木の色を生かした扉と黄色の窓枠、ホールのシャドー......明暗の対比が面白い。 窓ガラスに写る函館港に、大きな船とクレーンを発見。 ◆階段 階段に敷かれたカーペットに、注ぎ込む朝日。光と影のコントラストが見事。 階段を見上げて、高い窓から注ぎ込む朝日をキャッチ。 撮った人/hiroki takatsu函館の何気ない一コマを撮影しています。カメラはEOS 5Ds &R5を使用。Instagram 2021/9/1公開 関連記事 明治のハイカラ文化を満喫、旧函館区公会堂徹底ガイド 旧函館区公会堂 (参考)旧函館区公会堂フォトスポットマップ(PDF両面) 提供/旧函館区公会堂
お座敷コブラ初となる3部作展開「RUN」の特設サイトです。チケットのご予約はこちらから!!
函館の代表的な観光スポット、特別史跡 五稜郭跡。江戸幕府の役所として幕末に造られた星形の西洋式城郭で、現在は自然豊かな憩いの場として親しまれています。 五稜郭が築造されたのは1864(元治元)年で、2014年に築造150年となりました。また、2019年は五稜郭が舞台のひとつである箱館戦争(戊辰戦争最後の戦い)が終結した1869(明治2)年から150年、さらに注目が高まりました。 歴史、桜、散策、冬のライトアップなど、見どころ満載の五稜郭。また最近は、映画「燃えよ剣」、大河ドラマ「青天を衝け」、コミック「ゴールデンカムイ」などの舞台としても、注目が高まっています。函館を訪れて、五稜郭でドラマチックな歴史の空気を体感しませんか。 【箱館奉行所】 五稜郭の「本丸」で、幕末や箱館戦争を体感 五稜郭は、開港を控えた幕府が北方防備のために築造を計画。1857(安政4)年から、じつに7年がかりで完成しました。星形の土塁と堀に守られて、中央に建てられたのが箱館奉行所(箱館御役所)。4年ほど役所として使われたのち、箱館戦争で旧幕府軍の拠点となり、戦争終結後、1871(明治4)年に解体されました。 現在は、同じ場所に同様の設計・工法・サイズで建物の約3分の1が復元され、風格ある姿が甦っています。内部を見学できるので、当時の匠の技や最高級の建材を駆使した建築を堪能したり、幕府の役人や旧幕府軍のメンバーがすごした歴史の舞台を体感したりもおすすめ。幕末や箱館戦争に関する資料室もあります。⇒箱館奉行所公式ホームページ 瓦や装飾なども古写真から忠実に再現。 4間からなる72畳の大広間。 設計者・武田斐三郎の顕彰碑も近くにあります。「彼にあやかって頭がよくなるように」と、修学旅行の生徒さんなどが触るためか、お顔がピカピカ! 関連記事 土方歳三と箱館戦争、激戦の歴史を訪ねる おすすめコース案内 歴史の舞台、五稜郭探訪 箱館奉行所と箱館開港物語 【函館随一の桜の名所】 桜の下を散策したり、展望台から眺めたり 箱館奉行所が解体された五稜郭は、1914(大正3)年から五稜郭公園として一般に開放されて、憩いの場として親しまれています。特ににぎわいを見せるのは、4月下旬から5月上旬のお花見の時期。堀の内外に植えられた1600本以上のソメイヨシノが花開くと、あたりは桜の海のような華やかさになります。隣接する五稜郭タワーから、桜に彩られた五稜郭の全貌を見ることができます。 関連記事 春の絶景ナンバーワン、五稜郭公園の桜三昧 堀の周囲や土手の上などでは、花の下を散策するのも楽しみ。 桜を眺めながら、手漕ぎボートで堀を巡ることもできます。 夜桜のライトアップ。指定エリアでは、函館流お花見のジンギスカンを楽しむこともできます。 【自然を楽しみながら散策】 春の桜以外にも、夏は緑、秋は紅葉、冬は雪景色 五稜郭公園は、堀の外周が約1800メートルの散策路になっていて、四季それぞれに豊かな自然を楽しむことができます。夏は緑がさわやか。 秋には桜の木の紅葉が鮮やか。 冬は凍った堀に積もった雪が、木の影を映します。 また、公園内では桜が終わっても様々な花が目を楽しませてくれます。二の橋の先にある見事な藤棚。 土手の上には色鮮やかなつつじの花。 裏門付近の堀には紅白のスイレンが群生。 【五稜郭タワー】 高さ90メートルから見渡す五稜郭は圧巻 星形の西洋式城郭である五稜郭ですが、公園内を歩いていてもその全貌を実感することは難しいもの。隣接する五稜郭タワーの展望台に上がると、美しい姿が一望できます。 五稜郭タワーは、五稜郭築造100周年を記念して建てられ、現在のものは2006年に新設された2代目のタワー。高さ約100メートル、展望台の2階は90メートルの高さになります。展望フロアの周囲は360度ガラス張りで、眼下には五稜郭、反対側には函館山や港、そして、ぐるりと函館の街並みが見渡せて、圧巻です。 展望フロアには、五稜郭ゆかりの土方歳三の座像があるほか、五稜郭の歴史がわかる展示コーナーも充実しています。⇒五稜郭タワー公式ホームページ 【五稜郭公園に隣接するカフェスペース】 豊かな自然を感じながらひと息 「五稜郭探検」の仕上げは、なごみのカフェスペースで、公園の木々を眺めながらのひと休みはいかがですか。自家焙煎コーヒー ピーベリーは、窓から四季折々の五稜郭が楽しめるカフェ。公園でピクニックをしているようなテラス席も。 六花亭 五稜郭店は、人気菓子メーカーの直営店&喫茶室。公園に面した大きなガラス窓が、自然を描いた額縁のようです。 【五稜郭を舞台にしたイベント】 心躍るスケールの大きさは必見! 五稜郭を訪ねるなら、築造当時からある堀や土手などを活用した、スケールの大きなイベントもぜひ体験したいもの。歴史を再現したり、美しい星形を際立たせたり、ユニークな演出は必見です。 5月の箱館五稜郭祭は、戊辰戦争最後の戦いの舞台、五稜郭の歴史を伝えるイベント。特設舞台では、大砲や鉄砲のパフォーマンスを交えた開城セレモニーが行われます。⇒公式ホームページ 夏の市民創作 函館野外劇は、函館のドラマチックな歴史を描き出すステージが魅力。⇒公式ホームページ 冬の五稜星の夢(ほしのゆめ)では、五稜郭の星形がイルミネーションで彩られます。五稜郭タワーから見おろす幻想的な風景が見ものです。 【五稜郭関連のガイドツアー】 歴史や見どころをもっと知りたいときに 五稜郭タワー「五稜郭歴史ガイドツアー」五稜郭観賞に人気の五稜郭タワーの展望台で、エレベータースタッフが五稜郭の歴史をわかりやく解説しながらガイド。展望料金プラス200円で利用可。通年で毎日実施中です。※休止中⇒五稜郭歴史ガイドツアー 縁ジョイ倶楽部 五稜郭無料ミニガイド「函館に来た人にenjoyを!」をモットーに活動する市民ボランティアグループが、五稜郭公園内の一の橋付近から箱館奉行所まで、約20分の無料ガイドを行っています。4~10月の毎週土曜日(雨天の場合は翌日曜)10~16時。 箱館土方組函館における土方歳三の足跡を伝えるボランティアガイド。五稜郭のほか、駆け抜けた最後の道コース、市中見回りコースなど。実施日や内容は要相談(ガイド料は無料)。⇒土方歳三ゆかりの五稜郭跡と松川街道を歩く 四季それぞれに見どころいっぱいの五稜郭。激動の歴史の空気を体感するもよし、豊かな自然を愛でながらのんびり散策するもよし、映画やアニメの世界を満喫するもよし、函館・五稜郭にぜひお越しください。 2014/1/5公開
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函館の「湯の川温泉」は、路面電車で気軽に行ける温泉地として、また空港から車で約5分とアクセスがよいことから、多くの観光客が訪れます。温泉街をぶらりと歩くと、歴史スポットをはじめ、老舗の名店、人気カフェなど、見どころがいろいろ。津軽海峡や松倉川の風景も風情たっぷりです。街歩きガイドとして活動している「はこぶら記者」が、湯の川温泉の楽しみ方をご紹介します。※2022年秋からは、湯の川温泉の旅館やホテルが中心となって企画する体験プログラム「ゆのぶら」がスタート。温泉街ならではの楽しい企画が満載です。 (写真提供/竹葉新葉亭) ◆まずは温泉の神様にお参り~湯倉神社 市電に乗って終点「湯の川」で降りると、交差点を2回渡ったところに赤い鳥居の湯倉神社があります。昔、湯は神様からの授かりものとして、湯座に薬師様が祀られていました。江戸時代には、松前千勝丸(後の松前藩第9代藩主・高広)が湯治を行って難病が治ったお礼に、鰐口(円盤型の大きな鈴)が奉納され、神社は広く知られるようになりました。 祭神の大己貴命(おおなむちのみこと)、通称大黒神にちなんで、みこし殿には「開運小槌」と「健康長寿小槌」があります。 開運小槌は願い事を祈念しながら振り、健康長寿小槌は身体堅固を祈念しながら体の気になるところをなでるとご利益があるそうです。 明治維新直後の箱館戦争の折には、五稜郭を占拠した旧幕府軍は、傷病兵を湯の川温泉で療養させたり、榎本武揚自身も時々入湯していたとか。神社下には「湯の川温泉発祥の地碑」があり、湯の川温泉の守り神として、今でも広く親しまれています。8月の湯の川温泉花火大会の日には、源泉を汲んで奉納して感謝の意を表する「温泉献湯式」なども行われます。 ◆街角の「足湯」で気軽に温泉気分~湯巡り舞台 市電「湯の川温泉」電停近くの交差点の一角に、誰でも気軽に利用できる湯の川温泉足湯「湯巡り舞台」があります。温泉街の中心部、市電の乗り場近くにあることから、買い物や散歩の途中に立ち寄る地元の人の姿も。気さくに挨拶されたり、「旅行で来てるの?」などと話しかけられたりして、体も心もぽっかぽかに温まります。 浴槽には屋根がかかっているので、多少の雨や雪でも気にせず、手軽に温泉を満喫することができます。お湯に足を浸けると、心身ともにリラックスし、癒されること請け合いです。なお、濡れた足を拭くタオル等はご持参ください。 ⇒足湯はそのほか、函館市熱帯植物園にも⇒日帰り入浴情報は「湯の川温泉で楽しむ、ゆったり日帰り入浴」をご覧ください ◆湯の川名物、温泉に入るサル~函館市熱帯植物園 温泉気分を楽しむのは人間だけではありません。湯の川温泉名物、函館市熱帯植物園の「サル山温泉」は、冬の湯の川観光のお楽しみのひとつです。 例年12月の初めから、翌年5月の大型連休まで、屋外のプールに温泉が引き入れられ、寒さや風雪をしのぐため、湯につかって温まるサルたちの愛くるしい姿が人気を集めています。 ⇒サル山温泉(函館イベントガイド)⇒サル山の興味深いエピソードは「湯の川・熱帯植物園のサル山温泉物語」で ◆街歩きしながら楽しむ、地元で愛されるなごみの味 このあたりで、電車通り沿いに店を構える、地元の人気店を覗いてみましょう。やきだんご 銀月は、1966(昭和41)年創業、地元で愛されつづけている老舗和菓子店です。 北海道産米でていねいに作られた看板商品の串団子は、つきたてのお餅のように弾力があり、もちもちとした食感が特徴です。 お店で購入したお団子を、どこか表でいただきましょうか。湯倉神社の大鳥居右手には東屋があり、ゆっくり腰かけて食べられます。また、お天気のいい時は、少し足を延ばして、函館市熱帯植物園近くの砂浜へ行き、潮風にあたりながら食べるのもおすすめです。 ◆興味に合わせて、ぶらり歴史探訪も さて、湯の川エリアには、温泉のほかにも、歴史的なストーリーのある見どころがいろいろあります。海岸近くの湯川黒松林は、金森倉庫の創業者・初代渡辺熊四郎が私財を投じて1889(明治22)年から造林した、北海道最初の防風砂防林。その頃から、この近辺は地元名士の別荘が建ち並ぶ温泉保養地として人気を集めたそうです。湯の川温泉街の中に、900本余のクロマツの緑地が広がり、現在は函館市民共有の財産として整備されています。 市電・湯の川電停近くにある浄土宗の湯川寺(とうせんじ)は、函館山の観音信仰とつながりのあるお寺。境内には、かつて函館山にあった三十三観音像が遷座されています。これは、函館山の要塞化に伴って山を下ろされ、1914(大正3)年に湯の川に移されたもの。現在は、庭園型「西国移土三十三観音」となっていて、誰でもお参りできます。 市街地の湯の川中学校あたりは、函館湯の川球場跡地(函館市湯川町2-41)として、野球ファンにとっては見逃せないスポット。ここに1934(昭和9)年、読売新聞社が世界最強といわれた全米選抜チームを招へいし、全日本選抜チームとの日米野球大会第2戦が行われました。全日本選抜チームの主将は、函館太洋倶楽部の久慈次郎。函館のスーパースターです。 市街地の遊歩道(緑園通)では、旧戸井線の遺構「開進橋」を見ることができます。※市道の拡幅工事に伴い、開進橋は2024年度中に架け替えのため解体されます。これは、第二次世界大戦前に津軽海峡の防備のために建設された、未完成の鉄道路線。汐首岬砲台への物資輸送や、青函連絡船の輸送距離を短絡するため、1937(昭和12)年に着工、戦時中の1943(昭和18)年に工事が中断したものです。※工事に伴い、開進橋付近の緑園通は2025年3月ごろまで長期通行止めとなっています。 ⇒歴史スポット巡りの詳細は、函館まちあるきマップ「湯の川あったか散歩道~知られざる湯の川の歴史を訪ねて」をご覧ください ◆地元で人気の店でひと休み 街歩きの足を休めるなら、懐かしい雰囲気のする店でゆったりひと息ついてはいかがでしょう。コーヒールームきくちは、湯川寺から歩いて6~7分のところにある昔ながらの喫茶店。北海道の人気演劇グループTEAM NACSがテレビ番組で紹介したことでも有名です。口あたりさっぱりのソフトクリームは、モカ味が人気。 丸山園茶舗 湯の川店は市電「湯の川」電停近く、湯倉神社の向かいにあるお茶の専門店。茶類の販売だけでなく、季節の情緒を表現したお干菓子と金平糖がついた抹茶セットが店内で楽しめて、憩いの場として親しまれています。 「湯の川温泉」電停の目の前、電車通り沿いにあるクラフトビアレストランのEndeavour(エンデバー)。併設する「函館湯の川ブリュワリー」で醸造されたクラフトビールと、ビールに合う料理が自慢ですが、オリジナルブレンドのコーヒーも自慢です。ビールと同じくみなみ北海道・乙部町の超軟水を使用。 いかがでしたか。何気ない街角の風景や温泉の歴史などを感じながら気ままに歩いてみると、楽しい出会いや、思いもよらない発見がいっぱいあります。函館にお越しの際は、ぜひ湯の川温泉へ足を運んで、街歩きを楽しんでみてください。 湯の川散策マップ 2015/3/27公開
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函館を代表するお花見スポット・五稜郭公園。隣接する五稜郭タワーからの堀を縁取る桜の眺めは、圧巻の美しさ。桜の花の下、堀の周囲を散策したり、しみじみお花見するのもおすすめです。過去には激動の歴史の舞台にもなり、数々の映画やドラマ、漫画などにも登場する五稜郭を彩る桜、聖地を訪ねながら、とことんお楽しみください。(五稜郭タワー展望台から見た、春の五稜郭公園) ◆五稜郭タワーにはぜひ上りたい 国の特別史跡・五稜郭跡の全体を眺めるために造られた五稜郭タワー。エレベーターで上った高さ約90メートルの展望台は、360度ガラス張りで、見事な眺望が楽しめます。 五稜郭の星形が淡いピンク色に包まれる光景には、思わず歓声が上がるほど。中央に建つのは箱館奉行所です。 堀の周囲を散策する人、ゆっくり進む手漕ぎボートなど、公園内の様子が手に取るようにわかります。お花見の前に展望台に上るか、展望してからお花見するか、お好みでどうぞ。 展望台では、この時期限定の桜ソフトも売っています。桜を眺めながら味わうと、気分は最高! ◆堀の周りをゆっくり散策 五稜郭公園は、堀の外周が約1800メートルの遊歩道になっています。お堀と桜を両手に見ながら、散策してみましょう。例年のこの時期は、五稜郭タワーのわきでこいのぼりが泳いでいるのも見られます。 五稜郭タワー近くの正面入り口から入って、左回りに歩きはじめると、左手に六花亭 五稜郭店が見えてきます。大きなガラス窓が光を反射するためか、ここの桜は、五稜郭で最初に開花し、満開になることで話題です。 遊歩道からわきに入って、桜の下でひとやすみするのもいいですね。ところどころにベンチもあります。 五稜郭タワーの斜め前には、函館の人気ご当地バーガー、ラッキーピエロの五稜郭公園前店があるので、散策前後の腹ごしらえもおすすめ。 また、遊歩道を六花亭からもう少し進んだところにあるカフェ、自家焙煎コーヒー ピーベリーでは、お茶を飲みながらゆったりお花見できます。 ◆堀の内側の土手にも、ぜひ上ってみて 公園の正面入り口から右手に見える一の橋から、二の橋を渡って、郭内に入ると、ぐるりと築かれた土塁(土手)に上がる階段があちこちに見られます。ぜひ上ってみましょう! どこを歩くかというと、堀から内側に一段上がった土手。左に見える堀の外側とは、ひと味違った光景が見られます。 土手の上は、未舗装ではありますが、歩きやすい遊歩道になっています。郭内の桜と堀端の桜を左右に見ながら歩く道は、鳥の声も近くに聞こえたりして、とてものどか。 目の高さに桜の木が広がる様子は、まるで桜の海のよう。桃源郷ならぬ「桜源郷」という言葉がぴったりきそうです。 ◆公園の中央にある箱館奉行所もチェック 五稜郭の中央には、江戸末期にここに建てられた箱館奉行所が復元されています。中も見学できるので、ぜひ入館してみましょう。五稜郭公園の桜はソメイヨシノがほとんどですが、箱館奉行所の周囲には、シダレザクラやヤマザクラなども植えられています。 シダレザクラは遅咲きの種類なので、ソメイヨシノが終わったあとも、長く楽しめます。 ◆手漕ぎボートで、水の上からお花見 五稜郭公園には手漕ぎの貸しボートがあり、お花見の時期に大人気です。 堀は一周1.5キロほど。30~40分で一周してもよし、乗り場近くでゆっくりと進みながら、水の上でのお花見を楽しむのもいいでしょう。下から眺める桜の景色も新鮮です。 ◆桜の下でジンギスカン、手ぶらセットも 桜の下でジンギスカンを楽しむのは、北海道流のお花見の定番。例年の花見期間中は、決められた場所で火を使うことができます。手ぶらお花見プランを利用すれば、旅行中のかたでも手軽に体験可能です。 ラム肉と野菜、たれのほか、シート、コンロとボンベ、鍋、皿と箸などのフルパッケージ。持参の山菜(アイヌネギ)を一緒に焼いて食べるのが、函館市民のお気に入りです。 昼間だけでなく、夜もジンギスカンを楽しむ人が多く見られ、にぎやかな声が聞こえてきます。 ◆五稜郭タワーのアトリウムでひと休み 五稜郭タワー1階のアトリウムは、天井の一部と壁面の大半がガラス張りの開放的な空間。公園に隣接しているため、ガラスのすぐ外は桜、室内でもゆっくりお花見が楽しめます。 売店では、期間限定のさくらコーナーも登場。魅力的な雑貨がいろいろそろっています。 ◆ロマンチックな夜桜見物 花見期間中、例年は五稜郭タワー周辺で夜桜電飾が行われます。タワーもライトアップされ、昼間とはまた違った風景に。 正面入り口から右側の堀沿いにも、ちょうちんが張り巡らされて、遊歩道はロマンチックな雰囲気。少し歩いてみたり、ベンチで夜桜を楽しんだりできます。 一の橋を渡って郭内に向かう右手の土手にある1本の古木。堀に張り出した枝が水面に映る様子は、神秘的にさえ感じられます。 ◆シーズン終盤の花吹雪と花筏も見もの 満開から1週間前後で、桜は散りはじめます。花が風に吹かれて舞う花吹雪は、この時期ならではのお楽しみ。なかなか風流なものです。 花のじゅうたんの上でピクニックもおしゃれ。 青森県の弘前公園でも話題の花筏(はないかだ)。散った花びらが水面を覆い、イチゴミルクみたいなピンク色が堀を彩ります(裏門橋の東で撮影)。 五稜郭公園のお花見は、例年4月下旬から5月中旬まで。日本一の春の絶景を眺めに、ぜひ函館にお越しください。 ⇒その他のお花見スポット特集はこちら 五稜郭の桜・関連記事 函館の桜の開花予想 五稜郭公園・函館公園のお花見 函館桜だより2019~五稜郭公園、函館公園、桜が丘通など 桜レポート2018 満開でにぎわう五稜郭公園の朝昼夜 桜レポート2018 開花日直後の五稜郭公園と函館公園 函館の桜レポート2017「今日の五稜郭公園」 五稜郭公園で、お花見ジンギスカン 「薄桜鬼 真改」の舞台・函館、2年連続でアニメの聖地認定 戦いの場として見た、西洋式城郭「五稜郭」の魅力 函館で楽しむ、漫画「ゴールデンカムイ」の世界 土方歳三と箱館戦争、激戦の歴史を訪ねる 土方歳三ゆかりの五稜郭跡と松川街道を歩く 公開日:2016/5/4