クラリスロマイシン(クラリシッド、クラリ)とは、呼吸器感染症の治療に幅広く使用される抗菌薬で、その効果は多くの臨床例で実証されています。
クラリスロマイシンは小児患者にも安全に使用できる抗生物質の一つで、中耳炎や扁桃炎などの上気道感染症に罹患した小児に処方し、特にペニシリンアレルギーを有する小児患者の代替薬としての役割も重要で、小児の肺炎や気管支炎、さらにはマイコプラズマ感染症にも効果的で、体重に応じた適切な用量調整を行います。
クラリス(一般名:クラリスロマイシン)とはマクロライド系の抗生物質です。従来のマクロライド系抗生物質であるエリスロマイシンを改良してできたものであり、ニューマクロライドともいわれています。抗生物質の代表といえるのはβラクタム薬(ペニシリン系、セフェム系等)ですが、マクロライド系も肺炎球菌をはじめとするグラム陽性菌、インフルエンザ菌や百日咳菌など一部のグラム陰性菌、嫌気性菌、非定型菌のマイコプラズマやクラミジア、マイコバクテリウムなど多くの細菌に対して効力を発揮します。いろいろな細菌に有効なので、呼吸器系の領域を中心に多くの診療科で処方されています。多くは咽頭炎・肺炎・中耳炎などに対する処方です。消化器領域ではピロリ菌の除菌薬としても数多く処方されています。皮膚科領域においては、感染を伴う、表在性/深在性皮膚感染症、リンパ管/節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、肛門周囲膿瘍などの疾患に対して選択されることがあります。
マクロライド系の抗生物質で、細菌の蛋白合成の阻害により抗菌作用を示します。
通常、皮膚、呼吸器、消化器、耳鼻科領域などの広い範囲の感染症や、後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症の治療に用いられます。
用時懸濁し、 通常、 小児にはクラリスロマイシンとして1日体重1kgあたり10~15mg ..
非結核性抗酸菌症、特にマイコバクテリウム・アビウム複合体(MAC)感染症の患者に対して、クラリスロマイシンは長期的な治療に用いられ、この疾患は慢性的な経過をたどるため、他の抗菌薬と併用しながら長期間の服用が必要となる患者に処方し、免疫不全患者、特にHIV感染者におけるMAC感染症の予防にも使用します。
クラリスに最も特徴的なのは、一般的な抗生物質が効かないマイコプラズマやクラミジア、マイコバクテリウムなどの非定型細菌にも有効であることです。マイコプラズマは肺炎を引き起こすことで有名ですが、皮膚に感染して皮膚に治りにくい傷を作る原因になることもあります。またクラミジアは性感染症の原因となり、外陰部に痛みや痒みを引き起こします。マイコバクテリウムは皮膚の下で膿を作り、ジクジクとした傷を引き起こす原因菌です。これらはどれも稀な病気で抗生物質が効きにくいのが特徴ですが、クラリスは比較的よく効きます。またクラリスが改良される前の薬であるエリスロマイシンには胃酸によって効力が落ちるという弱点がありましたが、クラリスは胃酸の影響をほとんど受けません。体内にしっかりと吸収されるため、1日2回の服用で十分な治療効果が得られます。その他の特徴として、クラリスはアレルギーを起こしにくいとされています。βラクタム系の抗生物質に対してアレルギーがある人でも使用可能です。ただし他の薬と相互作用を起こしやすいので、飲み合わせには注意が必要です。
高齢者は呼吸器感染症のリスクが高く、クラリスロマイシンの適応となる機会が多い患者群で、ただし、腎機能や肝機能の低下を考慮し、用量調整や慎重な経過観察が大切であり、特に誤嚥性肺炎や慢性気管支炎の急性増悪、市中肺炎などの治療に用いられ、高齢者施設での集団感染対策として、マイコプラズマやレジオネラなどのアウトブレイク時にも使用します。
胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因となるヘリコバクター・ピロリ菌の除菌療法において、クラリスロマイシンは重要な役割を果たし、プロトンポンプ阻害剤やアモキシシリンと併用して除菌治療を受ける患者に処方するだけでなく、ヘリコバクター・ピロリ菌陽性の機能性ディスペプシア患者や、胃MALTリンパ腫患者にも同様の除菌療法を行い、長期的な胃粘膜の健康維持に寄与します。
漢方薬は、慢性上咽頭炎の治療に役立つ、自然治癒力を高める効果があります。
I. 〈後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性MAC症〉その他:(1〜5%未満)高脂血症、トリグリセリド上昇、高尿酸血症、低カリウム血症、徐脈、(頻度不明)無力症、アミラーゼ上昇、カンジダ症、疼痛、しゃっくり、発熱、胸痛、さむけ、酵素上昇。
徐放性顆粒の外側を速放性の層でおおった多重顆粒を充填したカプセル剤なので、1回1カプセルの服用で約12時間効果が持続します。 ..
クラリスロマイシンの投与期間は、罹患した疾患の性質や症状の程度に応じて柔軟に設定します。
膀胱炎への効果が期待できる抗生物質はつぎのとおりです。 レボフロキサシンシプロフロキサシントスフロキサシンクラリスロマイシン
一般的な感染症に対してはクラリスロマイシン1日400mg、非結核性抗酸菌症には1日800mg、どちらも2回に分けて経口で投与します。投与量は年齢、症状にあわせて増減します。またピロリ菌の除菌に用いる場合は他の抗生物質や胃薬と併用して処方されます。
クラリシッドの効果とクラリス、クラビットの違い|小児への使用も
クラリスロマイシンは呼吸器感染症以外にも、皮膚や軟部組織の感染症に罹患した患者にも使用し、特にブドウ球菌や連鎖球菌による感染症、例えば蜂巣炎や丹毒などの患者に対して効果を発揮するだけでなく、アトピー性皮膚炎や褥瘡などの慢性皮膚疾患に二次感染を起こした患者にも、その抗炎症作用と抗菌作用の相乗効果で症状の改善を促します。
クラリスドライシロップ10%小児用 | くすりのしおり : 患者向け情報
8.1. 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること〔7.2、7.5参照〕。
この変更にあわせて、添付文書において「効能・効果の追加」、「警告・
長期的に内服すると、耐性菌という抗菌薬が効きにくい菌が発現したり、赤血球・白血球・血小板が減少する可能性があります。クラリスを処方された場合は、決められた投与量をしっかり守って治療に当たりましょう。副作用のチェックのため、定期的に血液検査が必要になる場合もあります。
クラリスロマイシン(クラリシッド、クラリス) – 呼吸器治療薬
マイコプラズマ、クラミジア、レジオネラなどの非定型病原体による肺炎患者に対しても、クラリスロマイシンは第一選択薬の一つとなり、これらの病原体は通常のペニシリン系抗生物質に反応しにくいため、マクロライド系抗生物質が有効で、特に若年者や学生、集団生活を送る人々に多く見られるマイコプラズマ肺炎の患者には、クラリスロマイシンの使用頻度が高くなります。
クラリス錠50小児用クラリスドライシロップ10%小児用 | 製品情報
8.2. 血小板減少、汎血球減少、溶血性貧血、白血球減少、無顆粒球症があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと〔11.1.4参照〕。
マクロライド系の抗生物質で、細菌などの蛋白合成を阻害して増殖を抑えることにより抗菌作用を示します。 · 使用上の注意
呼吸器系の感染症に対するクラリスロマイシンの使用期間は、原因となる病原体の種類や症状の改善状況を見極めながら決定します。
なぜ抗生物質は飲みきらないといけないのか? | フラワー薬局通信
一般感染症:通常、小児は1日主成分として体重1kgあたり10~15mg(力価)を2~3回に分けて服用しますが、レジオネラ肺炎の場合は、1日体重1kgあたり15mg(力価)を2~3回に分けて服用します。成人の標準量〔1日400mg(力価)〕が上限とされています。
後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症:通常、小児は1回主成分として体重1kgあたり7.5mg(力価)を1日2回服用します。
本剤は1錠中に主成分50mg(力価)を含有しています。いずれの場合も、年齢・症状により適宜増減されます。必ず指示された服用方法に従ってください。
このためCYP3Aの働きに関係するお薬には、併用に注意が必要です。 【併用注意:CYP3Aを阻害するお薬】
お薬を製造、販売している製薬会社名で探し、登録されているお薬から探すこともできます。正確でなくても、社名の一部分だけでも検索できます。ひらがな・かたかなでの検索も可能です。
(例)アストラゼネカ、ファイザー、しおのぎ、大正製薬、武田薬品
化膿している傷や、感染のおそれがあるときは、消毒薬の使用・もしくは傷用軟膏で保護することが効果的です。
妊娠中や授乳中の場合にはクラリスを使用できないわけではありませんが、気軽に内服できるわけでもありません。妊娠中に高容量のクラリスを投与すると胎児に心血管系の異常、口蓋裂、発育遅延等の異常が生じる可能性があると動物実験にて報告されています。また、クラリスは母乳にも移行します。病気の種類に応じて、治療を行うメリットと治療を行わないデメリットを比較・検討し、担当医と十分に相談して治療に当たりましょう。
ひょう疽・爪周囲炎|大田区大森・大木皮膚科/指の化膿でお困りなら
非定型抗酸菌症、特に肺MAC症の治療では、クラリスロマイシンを長期にわたって使用することが求められます。この難治性疾患に立ち向かう際は、以下の点に細心の注意を払います。
ドルマイシン軟膏; テラマイシン軟膏; イソジン消毒液; 滅菌ガーゼ・テープ ..
クラリスロマイシンは主に呼吸器系の感染症に効果を発揮する抗生物質で、市中肺炎や気管支炎など幅広い呼吸器疾患を抱える患者に処方し、特に肺炎球菌やインフルエンザ菌による感染症に対して高い有効性を示すため、これらの病原体が原因と疑われる症例に投与することが多いです。