健康成人において、クラリスロマイシン錠剤(250mg)を経口投
使用する可能性がある状況は、感受性のあるStaphylococcus aureusによる椎体炎や人工関節感染で点滴抗菌薬から内服抗菌薬にスイッチする場合です。その場合、レボフロキサシンが選択されることが多いと思います(通常はリファンピシンと併用)[40-42]。モキシフロキサシンは、リファンピシンと併用すると血中濃度が約30%低下するため、あえて選択することはありません[40,43]。この状況での代替薬は、ST合剤、ミノサイクリン、クリンダマイシンです[40,41]。感受性と副作用などを検討して、これらの中から治療薬を選択することが多いです。ちなみに、筆者は、ST合剤とクリンダマイシンが使用できない場合のみ、レボフロキサシンの使用を検討します。
2019年にGuilan らが発表した研究(New England Journal of Medicine)では、市中肺炎におけるβ-ラクタム系抗菌薬とマクロライド系抗菌薬の併用療法が、レボフロキサシン単剤療法と比較して治療失敗率を有意に低下させることが示されました。
また、急性骨髄性白血病・骨髄異形成症候群の寛解導入療法や同種移植などにおける高度な好中球減少症が7日間以上想定される際に、細菌による発熱性好中球減少症の予防にレボフロキサシンまたはシプロフロキサシンの予防内服を行います。口腔内粘膜炎が強い場合は、口腔内のStreptococcus属をカバー可能なレボフロキサシンを選択します[16]。多くのガイドラインで予防投与が推奨されていますが、腸内細菌科細菌のフルオロキノロン耐性率が高い医療施設では、効果があまり期待できないかもしれません[38,39]。
クラリスロマイシン レボフロキサシンのお悩みも医師にすぐ聞ける
その際、最も頻度の高い肺炎球菌をカバーする必要があるため、フルオロキノロン系抗菌薬を使用する場合、肺炎球菌への効果が期待できないシプロフロキサシンでは不適切であり[14]、レボフロキサシンを選択します。肺炎球菌、Haemophilus influenzae、Moraxella catarrhalis、Klebsiella pneumoniaeの感受性率は、それぞれ98.2%、99.6%、100%、96.4%なので[36]、効果は十分に期待できます。モキシフロキサシンは、スペクトラムがより広いこと、治療成績においてレボフロキサシンより優れている点はないことから、市中肺炎の診療ガイドラインに選択肢の一つになっていますが[37]、筆者が使用することはありません。代替薬は、高用量のアモキシシリン(1回1g 1日3回、注:日本の添付文書の用量を超えている)とアジスロマイシンの併用、アモキシシリン/クラブラン酸、セフトリアキソン(非定型肺炎をカバーする場合はアジスロマイシンを併用)です。既存の肺疾患、最近の入院歴がある場合[25]、喀痰グラム染色で緑膿菌を疑うGNRが観察された場合は、レボフロキサシンの使用を検討します。
ある医師の臨床経験を振り返ると、70代の男性患者さんがクラリスロマイシンとワルファリンを同時に服用し、激しい鼻血に見舞われたケースが思い出されます。
クラリスロマイシンは肝臓にあるCYP3A4という酵素の働きを強力に抑えるため、この酵素で分解される他の薬の血中濃度を思わぬほど上昇させてしまいます。
クラリスロマイシンには心電図上のQT間隔を延長させる性質があるため、同じような作用を持つ他の薬と組み合わせると、心臓のリズムが乱れる危険性が急激に高まります。
本邦におけるクラリスロマイシンの投与量は、400~800mg/日とし、各施設の実情に合わ
クラリスロマイシンを特定のスタチン系薬剤と一緒に服用すると、横紋筋融解症という筋肉が溶けてしまうような重篤な副作用が起きる危険性が格段に高まります。
クラリス®200mg錠(クラリスロマイシン)1回1錠 1日2回併用
レボフロキサシン水和物は他の薬剤との相互作用に注意し、特に制酸剤や金属イオンを含む製剤との併用は本剤の吸収を阻害し効果を減弱させるため、服用のタイミングを適切に指導する必要があります。
A. アンピシリン · B. レボフロキサシン · C. ビクシリン · D. セフトリアキソン · E. クラリスロマイシン.
クラリスロマイシンをエルゴタミンを含む薬と併用すると、血管が異常に収縮して深刻な健康被害を招く恐れがあります。
クラリスロマイシン 10日間; テトラサイクリン系抗生物質:ドキシサイクリンなど ..
シプロフロキサシンは、尿路感染症においてevidenceが豊富な薬剤ですが[32-34]、大腸菌の耐性率が高いため、実臨床における有用性は限定的であり、経験的治療に積極的に選択することあまりないと思います。また、副作用の観点から、単純性尿路感染症の場合、代替薬が存在するのであれば、その代替薬を使用することが推奨されています[35]。腸内細菌科細菌が原因の場合、代替薬としてはST合剤、あるいは1日1回投与が可能な静注抗菌薬であるセフトリアキソンまたはアミノグリコシド系抗菌薬があり、院内アンチバイオグラムを参考に、感受性の良い薬剤を選択します。状態が改善傾向かつ安定していることが前提ですが、感受性があれば経口βラクタム系抗菌薬(アモキシシリン、アモキシシリン/クラブラン酸、セファレキシン)も使用可能です[34]。緑膿菌による尿路感染症を外来で治療するケースはあまりないと思いますが、その場合はフルオロキノロン系抗菌薬しか選択肢がありません。その際は、最も効果が期待できるシプロフロキサシンを選択します。
ジスロマイシン:AZM,クラリスロマイシン:CLM,レボフロキサシン:LFX,モキシフロキ
外来診療において、GNRをカバーする抗菌薬を処方する状況は、軽症の尿路感染症(膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎)、軽症の腹腔内感染症(憩室炎、虫垂炎など)、軽症の市中肺炎が想定され、これらの状況でフルオロキノロン系抗菌薬の使用が検討されます(表6)。この場合、尿路感染症ではシプロフロキサシン、腹腔内感染症ではシプロフロキサシン(メトロニダゾールを併用)またはモキシフロキサシン、市中肺炎ではレボフロキサシンが選択されます。
7.2.2 in vitro抗菌力の検討において、本剤とレボフロキサシン
クラリスロマイシンを抗精神病薬のピモジドと同時に飲むと、命に関わる副作用が現れる危険性が高まります。
クラリスロマイシンがスボレキサントの代謝を邪魔してしまうことで ..
ニューキノロン系のシタフロキサシンは、レボフロキサシンよりもさらに強力な抗菌作用を持っています。複数の薬に耐性を持つ菌による重い感染症が疑われる場合、シタフロキサシンの使用を考えます。
クラリスロマイシン(クラリシッド、クラリス) – 呼吸器治療薬
ある医師の診療経験を振り返ると、40代の男性患者さんが、クラリスロマイシンを使っても良くならない長引く気管支炎に悩まされていたケースが思い出されます。
クラリスロマイシン(クラリシッド、クラリ)とは、呼吸器感染症の治療に幅広く使用される抗菌薬で、その効果は多くの臨床例で実証されています。
βラクタム系に分類されるセフジトレンピボキシルは、グラム陽性菌からグラム陰性菌まで幅広く効く抗生物質です。クラリスロマイシンが効かないときに、この薬への乗り換えを検討することがよくあります。
【ミニレビュー】フルオロキノロン系抗菌薬 KANSEN JOURNAL
レボフロキサシンとモキシフロキサシンは、肺炎球菌をカバーするため(respiratory quinoloneと呼ばれる)、前述したように市中肺炎で使用可能です[14]。外来治療を行う場合に便利ですが、フルオロキノロン系抗菌薬には後述する欠点があるため、代替薬(高用量アモキシシリンとアジスロマイシンの併用など)が使用できる場合は、そちらを選択したほうがよいと考えています。
レボフロキサシン錠500mg「DSEP」 | くすりのしおり : 患者向け情報
1つ目は、レジオネラ肺炎の治療です。これは唯一第1選択としてフルオロキノロン系抗菌薬を選択できる状況だと思われます。軽症でない限り点滴静注薬で治療を開始するため、点滴静注製剤のあるレボフロキサシンまたはシプロフロキサシが選択肢となります。市中肺炎の治療を行う場合、肺炎球菌もカバーできる抗菌薬を選択するため、レボフロキサシンを使用することが多いと思います[21,22]。効果を比較したランダム化比較試験はありませんが、アジスロマイシンは同等の効果が期待できると考えられており、こちらも第1選択薬として使用可能です[23]。
[PDF] マクロライド系抗生物質製剤 日本薬局方 クラリスロマイシン錠
マクロライド系全般に抵抗性を示す菌が疑われる場合、レボフロキサシンの出番となります。このニューキノロン系の薬は、幅広い種類の細菌に効果を発揮し、特に呼吸器の感染症に強い味方となります。
2 in vitro抗菌力の検討において、本剤とレボフロキサシン又
Dunbar LM らが2003年に発表した多施設共同研究では、市中肺炎に対するレボフロキサシン水和物の短期(5日間)治療が、従来の7-10日間治療と同等の有効性を示すことが報告されました。